アニメ・ゲームのこと access_time2017.11.22 20:38 update

『Just Because!』を今すぐ観てほしい5つの理由

 アニメにおける1クールももう折り返しを迎えていますが、

 私がいま最も楽しみにしているアニメ『Just Because!』の話がしたい。

 まずこのアニメの最大のアピールポイントとして、脚本・シリーズ構成を担当するのが鴨志田一さん。

 最近では『WIXOSS』『鉄血のオルフェンズ』などアニメの脚本としても注目されていますが、元々はライトノベル作家。アニメ化された『さくら荘のペットな彼女』などの原作者です。

 私が観たアニメの中で、『さくら荘』は唯一アニメを観てから原作を全て集めるほどにハマった作品でした。次回作である『青春ブタ野郎シリーズ』は現在も続いていますがこちらも面白いです。

 そんな鴨志田さん脚本のオリジナルアニメとあって、もちろん期待せずにはいられませんでした。

 そして期待通りの面白さ! 回を追うごとに加速度的に面白くなって続きが気になる一方です。


 物語のあらすじは以下の通り。

高校三年の冬。
残りわずかとなった高校生活。
このまま、なんとなく卒業していくのだと誰もが思っていた。
突然、彼が帰ってくるまでは。
中学の頃に一度は遠くの街へと引っ越した同級生。
季節外れの転校生との再会は、
「なんとなく」で終わろうとしていた彼らの気持ちに、
小さなスタートの合図を響かせた。

「Just Because!」公式サイト

 高3の冬という、進路であったり受験であったりでお互いが微妙な距離感になる時期を舞台にした、いわゆる青春群像劇。

 『あいつを好きな君の横顔が、たまらなく綺麗だったから――』というキャッチコピーから想像できるように、

 登場人物の多くがそれぞれベクトルの異なる片思いを抱えていて、その複雑な関係性がどう展開していくのか、目が離せません。

 観ていない方もたった6話なのでまだまだ追いつけると思います。


 以下、多少のネタバレを含みます。


高校生のリアルな恋愛模様

 中学の頃に引っ越した泉瑛太が、高3の2学期の終業式の日に突然帰ってきたところから始まる物語。

 序盤(1~4話)において軸となっているのは、瑛太の幼馴染・相馬陽斗と、片思いの相手である森川葉月との関係性。

 なのですが、実は夏目美緒も中学の頃から陽斗に片思いをしていて、瑛太はその美緒のことが好きで、本人だけがそれぞれ好かれていることに気づいていない……。

 要するに 瑛太⇒美緒⇒陽斗⇒葉月 という片思いチェインがあって、複雑に展開していきます。


 この説明だけだと、お互いがお互いを陥れるようなドロドロ展開にもなりかねなさそうですが、そうではなく。

 全員が友達だったり同級生だったりで、下手に人間関係が拗れるようなことは避けたいし、わざわざ他人を傷つけたりもあんまりしない。

 でも、高3の3学期で残された時間も少ない中、遠慮がありつつも刻々と関係性が変化していく様子がとてもリアルなのです。


時間感覚の再現度

 最初に設定を見た時には、「第1話が高3の2学期終業式って、短すぎない?」と思ったのですが、

 それは大学生や社会人の感覚であって、実際に話が進んでいくのを観ると、全然短くないことがわかります。

 中学や高校を思い出すと、確かに「1日」とか「1週間」ってもっと長い時間だった気がするし、それがリアルに再現されています。

 そして、高校生の頃ってこういう細かいことを気にしていたなあ、とか、そういうセンチメンタルな気持ちにも浸れます。


効果的なLINEのやり取り

 このアニメの特徴として、登場人物が連絡の手段にLINEを使っていて、「現代の高校生」にリアリティを持たせている点です。

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 このようなLINEの会話をオーバーレイで見せる演出で、LINEのスピード感あるやり取りを見せています。

 「楽しそうなスタンプの割に打ってる本人は真顔」、「文章自体は打ち込み終わったけど送信するまでに悩む」、「既読ついてるのに返信がない」みたいなLINEあるあるも存分に出てきて楽しめます。

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 「いつ使うんだそれ」的なスタンプもあるある。この作中に登場するスタンプは実際に販売されていますので皆さん買いましょう。


夏目美緒さんが可愛い(他のキャラも)

 メインキャスト5人の声優を見た時、本当に誰も知らなくて逆にびっくりしたのですが、全員上手くて少しも違和感がありません。

 特に夏目美緒役・磯部花凛さんの演技の凄さと声の可愛さはもっと話題になって良いと思う。

 文字にするのが難しい、うろたえる台詞の前に入る息がかった小さい音が、リアリティとかとは別のベクトルで素晴らしくてクセになる。


 第3話。最初の「私は……」の「わ」のところとか、最後の「っっつぅき合って」みたいなこの発音が最高です!

 このやり取りには夏目さんの可愛さと小宮さんのキャラの良さが詰まっていて、さらにJust Becauseのシリアスなとコメディが鋭く混ざる空気が入っていて素晴らしいですけど、

 会話の意味は前後の流れがわからないと伝わりづらいので、夏目さんのセリフの可愛さだけ感じ取ってください。


 もう1つ、こちらは5話なので、先の情報をあまり頭に入れたくない方はスキップしてください。別にこのシーンだけ見てもわけがわからないとは思いますが。

 ああー。演技もいいしこのセリフ自体がいい。美緒を好きになっちゃう瑛太の気持ちがわかりすぎる……。


 もちろん他のキャラも可愛いです。小宮恵那さんは唯一の後輩キャラで場をかき回してくれるけど憎めない。森川葉月さんも最初はなんというかパーフェクトすぎてややとっつきにくい感じがありましたが、だんだんと素を見せるようにもなっていて、5話・6話でどんどん魅力を増している気がします。

 5人の声優がいい意味でアニメアニメしていないこともこの作品の雰囲気にマッチしています。


センスの良い会話の応酬

 創作物のみに許された特権として、現実の人間同士ではめったに起こり得ない「センスの良い会話」があります。

 『化物語』など西尾維新作品の会話をイメージしてもらえるとわかりやすいでしょうか。

 「そのセリフに対して速攻でそんなウマい返しできる人間そうそういないだろ」って思っちゃうけど、

 その軽妙なやり取りこそが創作物の面白みだと思っています。

 それは決して面白いギャグを言っているわけではなく、本人たちにとっては当たり前のような返事だけど、それを客観的に覗き見た時に生まれる独特のおかしみ。


 そして鴨志田作品の魅力の1つがこのハイセンスな会話でもあります。

 余談になりますが『さくら荘のペットな彼女』で一番印象に残っているのが、

 主人公・空太のことを「そーらん」というニックネームで呼ぶ上井草美咲に対する、三鷹仁の「なら苗字はやーれんだな」という100点の相槌。こういう返しを真面目な顔で言うのが最高。

 そして『さくら荘』『青春ブタ野郎』でも発揮された鴨志田さんのこの「センスの良い会話を生む能力」が、『Just Because!』でも存分に発揮されています。


 例えば第3話、写真部の生意気でパワフルな後輩・恵那と、ダウナーな主人公・瑛太のやり取り。

恵那「泉先輩って……いいよね。好きだよ、私は」
瑛太「っ!?」
恵那「人として」
(ネタバレなので中略)
瑛太「僕は小宮さんが苦手です。人として」

 この流れ。こういう言葉の応酬がいちいち小気味いい。


 第5話、瑛太が、いろいろあって何となく避けていた美緒に偶然会ってしまったシーン。ここは数秒の沈黙、表情から声優さんの演技まで完璧なシーンなので、動画で。


 このように、会話の一つ一つがしっかり練られていて隙がなく、何気ない会話でも楽しめるので退屈なシーンがありません。

 正直、回によっては、あんまり話が進まないこともあって、もちろんそれは重要なステップではあるのですが。

 ただ、そのような、お互いがお互いの心情を探り合うだけのような回でも、その会話がいちいち面白いので、全くダレることなく観続けていられます。むしろ何回同じ話を観ても飽きない。


進路と将来についてもリアル

 『Just Because!』の主軸は明らかに恋愛模様で、話の大部分はそちらに割かれているのですが、要所要所で、高3ならではの進路に関するやり取りも出てきます。


 高卒で就職する人がいて、大学で街を離れる人がいて、受験する中でも推薦でとっくに決めた人と、センター試験の一発勝負のプレッシャーを抱える人と。

 中学→高校はまあ大多数の人が進学するのであんまり悩まなくていいけど、高校→大学は決して「当たり前」ではない、大学だけじゃなくて専門とか短大もあるし、もちろん就職もあって、どれが正解ってこともない、

 だからこそ、お互いに自分の選択した道が正しいのか?っていうのを悩みながら過ごしている時間。


 そういうものを、すでに経験し終えた大学生とか社会人であれば、「あんな時期もあったなあ」って思い出せると思うし、

 逆に中学生とか高校生にとってはそれを想像する材料になると思います。


 第5話、受験を控えた同級生・猿渡と就職が決まった陽斗の、

猿渡「いいよな~、陽斗は就職で、マジうらやましいわ~」
(中略)
陽斗「いいよな、進学できる奴は先があって」(独り言)

 という会話は、短いながらもすべてが凝縮されていて息が詰まりそうになります。


 この進路、将来、といったキーワードが、7話以降でどこまで取り上げられるかはまだわかりませんが、

 高校3年生の3学期、これからバラバラになってしまう同級生たちに残されたわずかな時間。

 そういう感覚があるからこそ、それまで止まっていた恋愛模様が急速に展開していくことにも説得力があるわけで、それらは決して切り離せない。

 自分自身の思い出、経験、または未来の姿と重ね合わせることで、より一層面白く感じられるはずです。

——————–

 他にもBGMと主題歌が良い、各話のヒキがうますぎる、などいろいろあるのですが割愛。

 とにかく鴨志田先生の言葉の選び方と物語の組み方が圧倒的すぎて、本当に面白いです。もちろん、突拍子もない展開とかがあるわけではないので、観る人を選ぶとは思いますが、ちゃんと笑えるシーンもたくさんあるし、一人で観てもいいしツイッターとかニコニコで実況しながら観ても楽しいアニメだと思います。

 興味を持った方はぜひ観てください!

 1話だけでも……いやできれば2話まで観てほしいですね。1話は導入に近いので、1話の空気感が苦手じゃなければ。

 2話に入るとそれぞれのキャラクターがわかり始めて一気に面白くなります。1話は一旦流し見で設定を把握して、2話を観終わってから改めて1話観るのもオススメです。


 録画していない方も大丈夫、Amazonプライムビデオで順次配信中です。記事の最初にもリンクを貼りましたが。無料体験でも観れるはずです。

 かくいう私もプライムビデオで観ています。家でダウンロードしておいて電車の中で観れるので便利。

 ただ、難点としてプライムビデオは10日ほど配信遅れており、ネタバレを避ける必要が出てきます。

 最初はプライムビデオでいいかと思ったのですが、ここまで面白いとなると最速で観たい、でも1週間以上空いているので追いつけない……。

 でも今週はチャンスです!

 なぜなら先週のJust Becauseがなぜかキャストが聖地巡礼する特別番組だったので、今プライムビデオで6話まで観れば、明日の7話最速に追いつくことができるのです!(特別編は今週末にプライムに追加されるはず?)

 今が絶好のチャンスです。しかも明日は祝日! なので早く観てください。

 これが、今すぐ観てほしい5つ目の理由。「先週が特別編だったから」です。


 プライム会員はちょっと……という方は他にAbema TVでも配信していますし、たまに振り返り放送やってたりもするようです。

 とにかくオススメです。万人受けはしないと思うし、ここから最終回までどういう展開になるかはわからないけれど、

 人によっては人生変わるくらい好きになるのではないでしょうか?

 実際、私にとっての『さくら荘のペットな彼女』はそういうアニメでした。恋愛関係だけでなく、登場人物それぞれの夢や理想を追う姿がリアルで、空太をはじめとした登場人物の思い悩む姿にいちいち共感し、自分自身の意識を揺さぶられ、それは少なからず自分の進路、そして人生にも影響を与えられたと思っています。

 そして『Just Because!』も、誰かにとってのそういう作品になるかもしれません。だから断言します。1話も観ないのはもったいないです。

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