スマートウォッチ巡り
少し前に、Microsoft Band 2が壊れた話をしました。
一応ゴム接着剤で補修するというアナログな対処で使ったりもしてみたものの、どんどん亀裂が大きくなっていくのでさすがに諦めて、今は家に置いて行ってるのですが、
腕時計のある生活に一度慣れると、いちいちスマホを取り出して時刻を確認するのが面倒になり、新しい時計がほしくなってきました。
とはいえ、今さら時刻しか見れない普通の時計を着ける気にもならない。
というかBandなくなって困るのも時刻とかじゃなくて「電話が鳴った時に内容が確認できない」「そもそも電話に気づかない」の2つがメイン。
しかしMicrosoft Bandは2が生産終了でディスコン……。
せめて値下げとかされてたら買い直す選択肢もありましたが、むしろ品薄で高くなってるという惨状。
需要あるんだからせめて2は売り続けてほしかった。
というわけで、代わりとなる新たなスマートウォッチを探す長い旅に出ることとなりました。
※この記事はスマートウォッチをあれこれ比較検討するだけの記事です。
条件としては
・LINEやGmailなど全てのアプリの通知を受け取れる。(電話やSMSのみでは不十分)
・Androidで使える。(最悪iPadとペアリングしてもいいけど、電話の着信が受け取れない問題があるので)
・電池がそこそこ持つ。(毎晩充電するのは別にいいけど、1日は確実に持ってほしい)
・そんなに高くない。(理想は1~3万程度)
・見た目がダサくない。あまりでかすぎない(目立たない方が嬉しい)
このあたり。
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活動量計?スマートウォッチ?
スマートウォッチ(ウェアラブル端末)には大雑把に3種類あるというのが私の認識ですので、カテゴリーごとに検討していきます。
まずは活動量計付き時計。
画面や操作はなく、歩数や運動などを計測してスマホに送る機能を持った時計。
Withings、Misfit、Fitbitの安いモデルなど。最近ではSONYのWena Wristとかも結構Web広告出してますよね(私がスマートウォッチ調べてたからよく表示されるだけかもしれませんが)。
安いのは良いですが、個人的にスマートウォッチの利点の9割は通知にあると思っているので今回は候補外。
次にスマートウォッチ。
最も高機能。良いものになるとほとんど小さなスマホ。
代表的なのはApple Watch、Android Wear、そしてPebble。
Android Wearは各社から様々な端末が出ていますが、有名なのはMotorolaのMoto 360、ASUSのZenWatch、国産だとソニーのSmartWatchあたりでしょうか。
ソニーはSmart BandとかPS VRとかもそうですけど、検索性を下げるこの手の安直ネーミング本当に辞めてほしい……。
Apple WatchはiPhoneとしかペアリングできないので無視。
iPad mini買ったので、iPadとペアリングできればまだ検討の余地もありましたが……。
なんでダメなんでしょうね。でかいiPad + 小さい腕時計って普通に相性良いと思うんですけど。LTE対応モデルならGPSも受け取れるから機能的にはほぼiPhoneだし。
そしてPebbleはFitbitに買収されて開発終了。Fitbitは今後本格的なスマートウォッチ出すつもりなのでしょうか?
考えてみると去年はMicrosoft BandとPebbleが死んでスマートウォッチ業界的にはかなり暗い年となりました。別に今年が明るくなる感じもありませんけど。
ともかく、消去法でAndroid Wearしか残っていませんが、Android Wearはあまり良い評判を聞きません。どうにも不安定らしく、またOSとしての操作性にも難があると。
Android Wear 2.0が来てある程度は良くなったようですが、バッテリーの持ちの悪さが改善されていないのもネック。
というわけで一旦スルー。
Fitbit?
上の2つの中間。画面はあるものの歩数や心拍数、機種によっては着信通知や天気などの情報を表示する程度。基本的にはアプリを動かしたりはできません。
Microsoft Bandはこのカテゴリーのうち最もスマートウォッチに近い、中間のような端末でした。なので、Band2の後継として探すならやはりここから。
まず代表格はFitbit。種類がたくさんありますが、この中で最もBand2に近いのは最新モデルであるCharge2とBlaze。
ところが、2つとも通知機能が弱い。
Charge2は着信のみ、Blazeは着信・SMS・カレンダーのみ(サードパーティーのアプリを入れればできるという話も聞くけど、スマホの機種によってできなかったりするようで不安定)。
カレンダー通知は良いとしても、やはりLINEとGmailとOutlookの通知を受けられないようでは意味がないわけで、ちょっと候補外。あとBlaze意外と高いよね。
と、正直ここまでの知識は(単純にガジェット好きでもあるので)今回調べる前から知っていました。
しかし、大のMicrosoftファンである私はBand2以外をほぼ選択肢に入れていなかったし、
知っている中では乗り換え先の筆頭候補だったFitbitもよく調べてみたら意外としっくりこなかったので、リサーチを再開しました。
Garmin?Samsung?
次に知ったのはウェアラブル市場で現在急成長中のGarmin。機能としてはまさしくフィットネスバンド。
中でも、このvivosmart HR Jはかなり評判が良く、機能としても歩数・心拍数計測に通知機能に音楽コントロール・天気確認と、Microsoft Band 2の持っていた機能をほぼ満たしています。
【腕時計×心拍計】Garmin vivosmart HR Jを2ヶ月使ってみた【レビュー】 | LOVE CYCLIST
このレビューを読んでも、私の求める機能は一通り揃っている感じがします。
バンド側から携帯に逆通知して居場所を調べる機能とかも便利そうだし。
ただ、問題は、私が欲しいのは別に活動量計ではない、という点。
Microsoft Bandもフィットネス志向ではありましたが、それをメインで買ったわけではなく。
サイクリングとか趣味でやる人にはうってつけの端末だと思うし、その副産物として通知機能があるのも便利だと思いますが、基本的に家から出ない、唯一の運動がポケモンGOである私にとっては、あまり欲しいものではない、というか……。
もっと言えば、単純にデザインがスポーツ寄り過ぎて無骨。
私としてはこれを大学にもバイトにも、何なら就活にも着けていきたいわけで、その視点で行くとちょっとデザイン的に馴染まないんですよね。Band2が馴染んでるかは別にして。
ということで一旦保留にしてさらに調べていると、
Samsung Gear Fit 2というものを発見しました。
GPS搭載、心拍数計測、細長い曲面ディスプレイ、2つのボタン、フルの通知機能。
SAMSUNG Gear Fit2開封の儀と1週間使用レビュー。その品質や良し!
これは明らかにBand 2系統。というか完全なる競合。
独自OS・日本未発売という問題も含めて、どこを取ってもBand2の系譜にある。
Samsung Gear Fit2 v Microsoft Band 2: Fitness tracker hybrid showdown
Band2のデザインに馴染みがありすぎてどうしてもFit2に違和感があるものの、値段的にも1万円台とBand2に近い価格。
まさに求めていたのはこれだ!!
……と、思ったのですが、探していたものがドンピシャで現れたはずなのに、意外と欲しくならない。
そもそも冷静になってみると、せっかく買い替えるのに「Band2の代わりになる」という消去法で選ぶのは何だか敗北感があります。
別に時計がないことでどうしても困っているわけでもないし、生活必需品でないものに2万円も出して前より劣化した体験をするのがどうにもしっくりこない。いやBand2に比べてGear Fit 2が劣化かどうかはわかりませんが。
と、そこでふと、Samsungがスマートウォッチに力を入れてるっていうのをここまで気に留めてなかったことに気づきました。
何だかんだ言いつつも韓国企業ってちょっと怪しいなみたいなイメージを拭いきれないところがあって、ましてサムスンの腕時計なんて腕ごと爆発するかもしれないし、それで去年スマートウォッチまとめ記事みたいなものを読んでた時は無意識に候補に入れてなかったと思うんですよね。
そんなSamsungが出している、本物のスマートウォッチの方が、これ。
Gear S3。(画像は「Frontier」)
サムスンのスマートウォッチ、もちろんAndroid Wearだろうと思ってたんですけど実はそうではなく、Tizenというサムスン開発の独自OSを採用しています。(厳密には共同開発らしいけど面倒なので無視)
前世代の「S2」から搭載された回転ベゼルによる操作性が特徴です。Apple Watchのデジタルクラウンみたいなものでしょうけど、画面全体を回すのでそれよりも直感的で動かしやすそうな気がします。
Android Wearに比べるとアプリやウォッチフェイスの数では劣りますが、公称丸4日という圧倒的なバッテリーの持ちなどは専用OSだからこその魅力です。
元々アプリの少なさについては、Microsoft Bandも同様に(というかGearよりもよっぽど)サードパーティーのアプリは少なかったものの、いざ使ってみると純正で最初から搭載されている機能だけで十分だったりもしました。実際スマートウォッチで使うアプリなんて通知・アラーム・ストップウォッチ・天気・睡眠計測くらいでしょうし。
なので、独自OSという部分もあまり気にならず。国産ウォッチやAndroid Wearにも特に拘りはない。
残るネックといえば……価格。
Appleと違い定価よりは若干値引きされているようですが、それでもヨドバシでは¥43,320、AmazonでもClassicが¥37,820。
ちょっと厳しい感じがします。
というか、さすがにApple Watch新型と同価格というのは躊躇われる。
まあ、Apple Watchって他のウォッチと比べてかなり安めの価格設定ではあるんですけど。
カシオ?
と、迷っていたところに、驚きのニュースが。
Microsoftとカシオ、スマートウオッチ関連の特許ライセンス契約で何が出る? | マイナビニュース
Microsoftとカシオがスマートウォッチの特許ライセンス契約を結んだとのこと。
共同開発とかではないものの、カシオのスマートウォッチにはMicrosoftの開発した機能が含まれているそうです。
……カシオのスマートウォッチ? っていつ出たやつ?
昨年発売された「WSD-F10」と、この4月に新しく発売される後継機「WSD-F20」だそうです。
※何となく派手なのでオレンジを選びましたが、ブラックもあります
特徴はモノクロ液晶の省電力画面+カラー液晶の2層ディスプレイ。
モノクロ画面のみを常時表示することで、「いつでも時刻が見れる」と「バッテリーが長持ちする」を両立しています。
この「バッテリー持たせるためにいろんな機能(GPSとか常時画面ONとか)を切っていくと本末転倒で悲しいことになる」という悩みは、スマートウォッチ使ったことある人は全員経験済みだと思いますが、
時計メーカーらしくしっかり対策を取ってきました。Apple WatchとかMicrosoft Bandの「手首を自分に向けると画面が点く」というのも、やっぱり完ぺきではないですからね。タイムラグ・誤作動の両面で。
他にも5気圧防水や耐久性など、アウトドアに特化したつくりとなっています。見た目もそうですしね。
とはいえ、フィットネスをウリにしたFitbitやGarminやMS Bandも結局買った人はみんな「通知が便利」しか喋れなくなるのと一緒で、アウトドアウォッチだからといってアウトドアにしか使えないわけではありません。そもそもがAndroid Wearですからね。
しかも「WSD-F10」は元々定価75000円だったのが、少し前に実質値下げ(ほぼ全ての量販店で一律値下げ)が行われ、Amazonではポイント還元も含めると35000円ほどで買えるようになりました。
35000円!半額!実質Microsoft Band 3!
これはもう買うしかない……!!!
という気分になりましたがよく考えたら半額になったところでGear S3やApple Watchと同価格じゃん。
あと私のようなインドア派がつけるには、機能ではなくデザイン面で辛い。サイズも大きいし。
ということでカシオのことは忘れて、
購入
3日前についに届きました!!!
Gear S2が!!!!
はい。S2です。S3ではありません。2015年末に発売されたモデルです。
実は、シリーズの前期種であるGear S2とGear S3の違いはそんなに大きくなくて、S3はスピーカー内蔵・バッテリーとスペックの向上・デザイン面の変化などが主。
どちらかというと、メインとなるのは1.2→1.33型へのディスプレイ大型化。
しかしこれも、解像度は変わっていないので、情報量が変わるわけではないし、
腕時計が大きくなるのは良いことばかりではありませんよね。
特にMicrosoft Bandという非常に細いバンドに慣れている身としては、いきなり大きめの腕時計はちょっと抵抗がありました。
と、いろいろ書いていきましたが結局のところ理由は価格です。
Amazonでもマーケットプレイスで24000円ほどで買えますが、
楽天市場のI-O DATAがアウトレット価格の22800円で販売していることを発見。
「ワケあり」とはなっていますが、レビューなどを見ても傷などがあるわけではなく、届いたものもちゃんと新品未開封でした。
とりあえずしばらく使ってみたいと思います。
既に何日か使ってみて、良い点と悪い点がいろいろあるんですけど、そのうち。
Band2との比較もしたいんですけど、日本未発売かつ生産終了のMicrosoft Band 2を引き合いに出したところで誰が得するのかという疑問はあるので、まあ気が向いたら。